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「イリュージョン」2009/11/27

Category:Private

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皆さんは、「今まで読んだ本の中で一番好き(または、大切)な作品ってありますか」?
と聞かれたら・・・・・。即答できますか?沢山あって迷ってしまう方も多いと思います。
今回は、そんなごくごく個人的な趣味と、
個人的な思いだけで一冊の本を簡単に紹介したいと思います。
紹介する作品は、リチャード・バックの「イリュージョン」という作品です。
知ってる方も多いと思いますが、この本は自分にとって大切な一冊なのです。

「イリュージョン」は、飛行機乗りの「リチャード」と救世主を辞めた不思議な男「ドン」とが出会い
その二人の生き方を通じて展開していくストーリー。
リチャードは飛行機にお客を乗せ(10分3ドル)、
町から町を渡り歩く生活をしているジプシーみたいな飛行機乗り。
ドンは「救世主入門書」 を持っているなんとも不思議な男(救世主)。
物語は、その「救世主入門書」を鍵に展開していく。

突然ですが、子どもの頃「正義の味方」や「特別な何か」に憧れたことはないですか?
僕にとってこの物語の中でいう「救世主」とはそんな存在で、
そしてなんとその「救世主」になる方法はすごく単純。
その「救世主入門バイブル」を持ってる人が「救世主」になれるのです。
使い方はとても簡単、適当にページを開くとそこに問題解決の答えが!という感じ。
そこに書かれているフレーズどれもが心に残るいい言葉で、不思議と体が軽くなる感じ。
この物語は、その二人の考え方や生き方がとにかく勇気を与えてくれる、そんな作品です。
何かうまく伝えることができませんが、興味がある人は是非、読んでみて下さい。
最後の場面はとにかくドキドキで心に響きますよ!
最後に一番お気に入りの二人の出会いのシーンと、お気に入りのセリフを少しだけ・・・・

彼は不思議な雰囲気を持っていた。
うまく言えないが、そこに座っていることで、刈り取られて乾いている夏の干し草全体を、
トラベル・ウェアの陰に代表させてしまっているような、
それがドナルドシモダだった。
僕は自然に手をあげてしまった。
なぜだかわからない。
十ヤード離れたまま声をかけた。
「やあ、君がなぜか寂しそうに見えたんだよ」すると彼は柔らかい声で答えた。
「君だってそう言えばそう見えるぜ」
「じゃまかな?じゃまなら消えるけど」
彼は少し笑っていった。
「いや、待ってたのさ、君をね」
それを聞いて僕も微笑みを返した。
「そうかい。遅くなってごめんよ」

「もし、神が君たちの目の前にお立ちになって、
『これから先ずっと、この世界で幸福に生きることを命ずる』
とおっしゃられたら、その時君達はどうしますか?」

「どうしても言いたいことがある。
自由が欲しい時は他人に頼んじゃいけないんだよ。
君が自由だと思えばもう君は自由なんだ、リチャード。
このことのどこが一体難しいんだ?」

「空はいつだって完璧さ」「一秒ごとに変化してるのに完璧だって、そう思うか?」
「ああ、海もそうだ。完璧だ」「完璧であるためには、
一秒ごとに変化しなくてはならない、どうだ、勉強になるだろう」

20年前くらい前に始めて読んで、何度も何度も読み返した一冊。
しばらく開いてなかったこの本を、今このタイミングで開いてみる。
そこには、「いや、待ってたのさ、君をね」と。
制作部 I でした。