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PROJECT 私たちの応え

久保田農園 2017年カレンダー2016/12/22

Category:WORKSカレンダー制作

糸島にある久保田農園のカレンダーのデザインを担当しました。

ブルックスタジオの井上氏と、商品企画部のチョン・ウォンミンさんが1年を通して追いかけたフォトカレンダーです。使用した写真以外にも、珍しい野菜やパーブの写真や、農園の様々なシーンを映した作品が多数あり厳選するのが大変でした。

最近、カレンダーをすべてオリジナルでつくる企業が減るなか、A2サイズの迫力あるカレンダーを制作する久保田農園さまのパワーと熱意を感じることができた、素敵なお仕事でした。

関係者のみなさま、ありがとうございました。来年は、このカレンダーを社内の目立つところに飾ります!

久保田農園からのメッセージ

今から約50年前、久保田農園は糸島にて始まりました。内陸の久留米から霜の降りない海辺の土地で野菜の生産に取り掛かったのは先々代である久保田民蔵です。当時、生産の主流は安定性の高い米。保存の効かない軟弱野菜は、遠くではなく、近くの人へのものでした。地元での販売。それはお客さんの声を聞ける距離となります。人との話の中から、必要とされるものを見つけ出して形にする。軟弱野菜の距離感から、久保田農園は始まりました。そして1966年、現会長の久保田稔が糸島に定住。それまでの軟弱野菜に代えて大葉の生産を開始します。同時に何か新しいものをと、アメリカの農場を視察します。そこで出会ったのが最初のハーブ、「コリアンダー」です。西洋ハーブは美しく、心惹かれるものでした。けれども1983年。その頃はまだ国内ハーブの生産は少なく、当然種の入手も困難。そこで稔は、やはり先々代がしたように、自ら出かけて行ったのです。アメリカやヨーロッパでは種の買い付けだけでなく、その国のレストランで売れ筋を調査。また、日本国内では市場や料理雑誌、図鑑を用いて丹念に調べました。そして「香りの野菜」が生まれました。新しい、めずらしい野菜の生産。私たちは冒険をしながら、常に周りに耳を傾けています。なぜなら人の話の中にはいつも、種が植わっているからです。種は地の中で育ち、やがて時代を作っていきます。誰かの欲しがるものを、一番良い形にして手渡す。その形は軟弱野菜から始まり、ハーブ、西洋野菜へ。流通技術は日々進化を続け、それとともに聞こえてくる声は増えました。同時に私たちにできることもまた、広がっていくようです。糸島の地に腰を据えて50年一つの土地で、長くやっていくということ。それは自分の中に土地を取り入れることでもあります。上手くいくこともあり、壁に当たることもあります。その難しさを超えていくこと。時に理不尽である自然を受け入れること。これが糸島の地を継いできた、私の役目なのだと考えます。久保田農園で、人の喜ぶおいしい野菜を作り続けるということ。それは人と自然を繋げる、一つの手段なのだと思います。

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